開催日
2023年3月21日(火)
開催地
甲南へらの池
競技時間
(第一試合)7:00~10:00 (第ニ試合)11:00~14:00
参加選手
62組124名
審査方法
ペア2名の総重量にて順位を決定
早春の甲南へらの池に62組124名が集結。
宙底入り乱れた大接戦を制したのは、この実力派ペア!
高活性の甲南へらの池
例年より約1ヶ月早い開催となった「令和5年度がまかつへらぶなチーム対抗戦西日本大会」は3月21日(祝)、滋賀県甲賀市「甲南へらの池」に62組124名を集めて盛大に開催された。心配されたのは1ヶ月早い開催によるへら鮒の「動き」だったが、その心配は無用だった。大会前から食いは活発で、試釣を入れた選手たちの間からは「どんな釣り方でもアタる」、「むしろ昨年(4月開催)より食いはいい」…といった声が飛び交い、大会審査委員長のがまかつフィールドテスター棚網 久審査委員長も、「各チームが得意な釣り方で勝負出来るはず」と太鼓判を押した。そして実際の大会当日も、「甲南べら」は選手たちを活発なウキの動きで迎えたのだった。
この時期の甲南へらの池の釣り方としては、浅ダナ、チョーチンともに抜き系のセット釣りが主体。さすがに昨年のような両ダンゴやヒゲセットは厳しい状況ではあったが、アタリが活発で、まさに各自が得意とする攻め方で勝負が出来る状態だった。またセットの宙釣り以外にも、両ウドンや段差の底釣りといった底系も大型新べらが交じることで、決して無視出来ない釣り方。特に関西方面はこれらの釣りに達者なエキスパートも数多く、ハマれば十分に勝機がある…どころか、独走出来る攻撃力も秘めているのだ。
春らしい展開
心配されたのは大会当日の天気だったが、夜明け時は雲間に薄っすらと青空も覗くほど天気予報も好転。雨は午後からパラっときそうな予報にまで落ち着いた。まだ薄暗い午前6時に受付が開始されると、この大会を待ちに待った選手たちが整然とソーシャルディスタンスを保って釣座抽選を行い、キャップやタオルといった参加賞を受け取って釣り座に入っていく。大会形式はペア2名による総重量戦で、2号桟橋(レッドエリア)、3号桟橋(ブルーエリア)に分かれる。
午前7時からの前半戦、11時からの後半戦でエリア内で釣り座を変え、トータル6時間の競技によって総合順位を決定。6時半にはほぼ全選手が前半戦の釣り座に付き、その場で放送によって開会式が行われた。棚網審査委員長による競技説明の後、午前7時の肌寒い曇天の下、いよいよ前半戦がスタートした。
ざっと見渡したところ、釣り方としては、浅ダナウドンセット&チョーチンウドンセット、そして両ウドンの底釣り、段差の底釣りといった底釣り系…といった具合に綺麗に別れた模様。チョーチンは短竿が多く、逆に浅ダナは混雑により食い渋りを想定し、10尺以上の中尺が目立った。また底釣り系では、やはり各桟橋両端、いわゆる「ヘチ」に入った選手が短めの竿での段差の底釣りを選択している様子で、これはもちろん、春を意識したヘチ回遊の大型新べらをターゲットとした釣り方。そして今大会では、この釣りが「台風の目」となっていく。一見、四季の変化とは無縁にも思える管理釣り場においても、魚というのは不思議なもので、きっちりと季節を意識しているもの。それは甲南へらの池も同様で、今大会での特徴としては、事務所対面の角、レッドエリア付け根付近に大型のへら鮒がたまっている様子が見て取れて、最ヘチとなる「レッドエリア37番」がゴールデンシートとなった。前半戦にこの「ゴールデンシート」に座ったのは、津川宏選手。丁寧な段差の底釣りを展開し、序盤からいいアタリを連発して大型のへら鮒を次々と取り込んでいく。津川選手が大型を取り込むたび、すぐ傍で見守る大会スタッフからため息が漏れる。
しかし、宙釣り組も負けてはいない。数では最も多かった浅ダナセット。冬の「抜き系(バラケをタナまで持たせず、上で抜いてしまう釣り)」をベースとしながら、抜き一辺倒ではなく、絶妙なバラケの出し入れを要求される春らしい展開。セット釣りならではのテクニックが、しかもやや長めの竿で要求される難易度の高い展開となるが、そこは関東以上の繊細なテクニシャンが揃う関西の腕利き達。混雑による食い渋りをまったく感じさせない釣りっぷりで、序盤から枚数を重ねていく。またこの釣り方に最もマッチした竿として、軽量かつ操作性抜群の「がまへら千早」を使用する選手が非常に多かったのも今大会の特徴。鮮やかなメタリックピンクの外観が、灰色の空に春らしい色合いを添えていた。
ヘチの底釣りが飛ばし、
浅ダナが食らいつき、チョーチンが追い上げる。
稀に見る大混戦に…
例年、甲南へらの池での同大会は、序盤によく釣れ、徐々に食いが落ち着いていき、途中検量が行われた後は一気に食い渋る…という傾向があるのだが、それは今年も例外ではなかったようだ。開始から1時間ほど経過した時点では、ヘチの底釣り、沖宙組が飛ばし、そこに浅ダナが食らいつく展開。それが2時間目になると、浅ダナ組がややペースダウンし、代わってチョーチン組がジワジワと追い上げてくる様子が見て取れた。しかし曇天が功を奏したか、浅ダナ組のペースダウンも最小限で(浅ダナは空が抜けた方が渋る傾向がある)、また、チョーチン組は決まりきらない展開(逆にチョーチンは晴れていた方が尻上がりに良くなる)が続いたため、大混戦の様相を呈したまま前半戦が終了する。
前半戦の検量の結果、やはりトップは「ゴールデンシート」で10kgを釣った津川宏&陶山章俊ペアが16.4kgでトップに。2位以降はお互いが平均した8kg前後を釣っていた前山智孝&近藤健志ペア、石原弘三&猪飼護仁ペア、丸元啓生&石川準ペア、小寺則之&岡田健司ペア、葛西涼&葛西弘一ペア…と、西の実力派が僅差でズラリと並ぶ展開となった。
後半戦、この実力派ペアがジワジワと…
後半戦は11時にスタート。全選手が検量を行ったことで、食い渋りは必至。しかしそんな中、後半戦のゴールデンシートに座った南治孝選手が底釣りでいきなり大型新べらを掛け始める。ペアを組む鈴木千秋選手も実力派。前半戦は伸び悩んだが、まだまだ勝負の行方は分からない。また後半戦になると、チョーチンがその強さをジワジワと発揮。浅ダナ組のアタリが徐々に少なくなっていく中、チョーチンを得意とする選手が徐々に目立つようになってくる。そんな中でも、確実に釣り続けていたのが小寺則之選手。得意の抜き系チョーチン、そして、食い渋りの度合いが増した後半は下ハリスを伸ばす対応で止まらずに釣り続け、チームを牽引する。そしてペアを組む岡田健司選手も全国的に知られた浅ダナセットの名手。やはり徐々に失速していく周囲の浅ダナ組を尻目に、繊細な「ちょい掛け」のセットで途切れることなく釣り続けていく。今までこの「がまペア」に参加しているが、上位にきていなかった実力派ペアが、ここにきてついにその実力の片鱗を見せつけ始めていた。
後半戦終了30分前となった13時30分、ついに耐えきれなくなった空が泣き始める…。
ポツポツと降り始めた雨はすぐにその雨脚を強めるが、ほとんどの選手がパラソルもささずにそのまま釣り続ける。残り30分、幸い本降りにはならなかったものの、冷たい雨の中、超僅差の大接戦が続いた…。
超実力派・小寺&岡田ペアが大混戦を制す!
14時、シトシトと降る雨の中で後半戦が終了し、競技終了となる。見渡す限り抜けているペアはなく、大混戦の模様。集計が済むまでどのペアが勝ったかまったく分からない状況だった。しかし、やはりこの2人は強かった…。2人ともに最後の最後まで崩れず、釣り続けた、チョーチンの小寺則之選手、浅ダナの岡田健司選手。この超実力派ペアが、僅差の大接戦を制して計30.6kgを釣り上げての初優勝となった。第2位は12尺チョーチンの金崎秀次選手、7尺チョーチンの高洲憲一選手のペアで、わずか200グラム差の30.4kg。第3位はこれまた実力派、石原弘三&猪飼護仁ペアが僅差の29.8kgで続いた。
初優勝となった小寺&岡田ペアは、これまで上位入賞がないのが不思議なほど(最高位は7位)の実力派で、全国的に名の知れた名手。今回は「気合いを入れてやろう」と試釣から真剣に取り込んだといい、ともに得意な釣り方であるチョーチン&浅ダナで、「抜き系ベースのちょい掛け」という息の合った釣りを披露。本気になったスペシャリストはやはり強く、派手に釣り込む場面こそ無かったものの、序盤から終盤にかけて崩れずに確実に釣り続ける姿が印象的だった。やはり強い。
閉会式はコロナ感染を十分に配慮しながら、広い駐車場の一角に設けられたスペースで全選手が集まって盛大に行われた。上位3名の選手には記念のクリスタル盾と、「がまへら我楽」、「がまへら千早」、「がまへら更紗」といった人気のへら竿、そして「がまかつ鈎1年分」等の豪華賞品が贈られ、降り始めた雨の中、がまかつフィールドテスター上村恭生&松本博明によるインタビューを受けて喜びを表現していた。その他、お楽しみ抽選会や、今大会からの新しい試みである「重量あてチャレンジ(受付時に自チームの釣果を予想)」の結果発表も行われ、ピッタリ賞やニアピン賞として、がまかつグッズ等の豪華賞品が次々と手渡されていった。閉会式では棚網審査委員長より、「みなさんの行いのおかげで天気もギリギリ持ち、よい1日となったのではないでしょうか」の言葉を締めに、参加者たちは雨の中、笑顔で家路についた。
最終上位結果 ※敬称略
優勝 小寺則之&岡田健司 30.6kg
2位 金崎秀次&高洲憲一 30.4kg
3位 石原弘三&猪飼護仁 29.8kg
4位 杉山元一&二村智英 27.8kg
5位 葛西 涼&葛西弘一 27.6kg
6位 西澤淑朗&小寺宏和 25.2kg
7位 岩本龍貴&麻野昌佳 25.0kg
8位 許斐昂明&後藤田義臣 24.8kg
9位 津川 宏&陶山章俊 24.4kg
10位 高橋敏男&佐々木幸男 24.2kg
《優勝 小寺則之選手データ》
- ・竿 7尺チョーチン
- ・ハリ 上がまかつ【角マルチ】7号 下がまかつ【コム】2号
- ・道糸 0.6号
- ・ハリス 上0.5号 下0.3号 8―58cm
- ・ウキ 心也(斎藤心也作)カヤB4.5cm グラスムク エサ落ち目盛は全11目盛中クワセを付けて2目盛出し
- ・バラケ 【粒戦】100cc+【粒戦 細粒】50cc+【とろスイミー】 50cc+【セットアップ】100cc+水200cc+【ヤグラ】100cc+【セット専用バラケ】100cc+【BBフラッシュ】100cc
- ・クワセ 【感嘆】1袋に対して【粘力】付属スプーン7杯をあらかじめ混ぜておいたもの 10cc+水12cc
※抜き系のチョーチンセットだが、いったんは背負わせて、すぐにトップが戻ってくる感じに。そこからの下ハリスの倒れ込み時に出るアタリを狙っていった。サワリが無ければ2回ほどサソって早めに切って打ち返していく。二日前の日曜日の試釣時と同じ座席だったので、落ち着いて入れた。しかし後半戦はかなり食い渋ったので、下ハリスを70cmまで伸ばして拾っていった。
《優勝 岡田健司選手データ》
- ・竿 10尺タナ80cm
- ・ハリ 上がまかつ【リフト】5号 下がまかつ【イヅナ】3号
- ・道糸 0.6号
- ・ハリス 上0.35号 下0.25号 8―45cm
- ・ウキ カヤB4cm PCムク エサ落ち目盛は全7目盛中クワセを付けて2目盛出し
- ・バラケ 【粒戦】80cc+【とろスイミー】 50cc+水180cc+【セットアップ】100cc+【セット専用バラケ】100cc+【GTS】100cc+【軽麩】100cc
- ・クワセ 【感嘆】1袋に対して【さなぎ粉】30ccをあらかじめ混ぜておいたもの 5cc+水6cc
※抜き系の浅ダナセットだが、バラケの重さを少しだけ掛ける「ちょい掛け」の釣り。アタリはサワリの後、やや待ってから出るものが多かった。ヤワの小エサをちょい掛けで粘り強く打ち、食い気のある魚が入ってきた時だけアタる感じだった。毎年「がまペア」には参加しているがなかなか上位に入れず(最高7位)、小寺さんと「今年は頑張ろう」と気合が入っていたので、非常に嬉しい。連覇を目指します!
■使用桟橋:レッドエリア・・・2号桟橋(37~68番、71番~102番)
■使用桟橋:ブルーエリア・・・3号桟橋(105~136番、140~171番)
順位 | No. | レッドエリア | ブルーエリア | 総合計 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
氏名 | 釣果(kg) | 氏名 | 釣果(kg) | 釣果(kg) | ||
優勝 | 35 | 小寺 則之 | 15.00 | 岡田健司 | 15.60 | 30.60 |
準優勝 | 32 | 金崎 秀次 | 13.00 | 高洲憲一 | 17.40 | 30.40 |
3位 | 20 | 石原 弘三 | 16.60 | 猪飼護仁 | 13.20 | 29.80 |
※単位はkg。検量はフラシカット10kg、2フラシ目以降は1フラシにつき1kgを差し引いて計算。
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