stop the run これがパワーフィッシングだ 弾丸ファイト!
激走を止めろ!

がま磯我夢者ULTIMATE

フッキングが決まった瞬間、激信が一気に襲いかかる。ヒラマサは海面下を弾丸のごとく激走する。城島は歯を食いしばり腰を落とし耐えるのみ。
そしてヤツがこちらを向くと、じわっと剛竿の反発力が生かされ反撃に出る。 さあ、勝負だ!

城島健司がみせた迫力の熱釣ライブ in 長崎県五島列島

力対力でねじ伏せるパワーフィッシングは迫力満点でいいものだ。そこには夢がある。 自分だけの記録魚がほしい、大物狙いのアングラーなら誰でも願うことだろう。 そんな熱き思いを描き、城島健司は剛竿を手にヒラマサに挑んだ。 相棒は新生した最強ロッド『我夢者アルティメイト』。 さて、どんなドラマが待っているのだろうか…。

城島健司

じょうじま・けんじ

スーパーキャッチャーとしてファンを熱くさせてくれた元プロ野球選手。 福岡ダイエーホークス、福岡ソフトバンクホークス、シアトル・マリナーズ、阪神タイガースで活躍。 中学生から野球の練習の目を盗みフカセ釣りをはじめ、現在では釣りのテレビ番組を持ち楽しさを伝えてくれている。あらゆる磯釣りをこなす強者。 1976年生まれ。長崎県佐世保市在住。

突然、トップガイドのラインが張られた。つぎの瞬間だった。
パワーロッドが唸りを上げ、強引な抵抗を受け止めた。横に下に突っ走る縦横無尽な強烈な引きをみせる。相手は“弾丸ライナー”ヒラマサだ。迫力満点でスリリングな攻防が展開される…。 ここは長崎県五島列島の上五島エリアにある美良島のスベリ。迎え撃つのは九州屈指の磯アングラー、城島健司。

突っ込みに耐えて阻止
反撃がはじまる…

ヤツの激走を止めた。ロッドが力強く弧を描き、ラインが緊張を保って城島の反撃を待つ

この日持ち込まれたプロトモデル。 3号、4号、5号の3本。黒塗装で不気味ささえ感じる。 さて、その秘めたる実釣力はいかに…

STOP THE RUN 浅ダナで一気に食ってくる
衝撃はたまらない…

城島の75cmオーバー。
この釣り場ではレギュラーサイズ。4号ロッドを力強くひん曲げてくれた。
余裕綽々のやり取りだった。二本バリは確実なフッキングをみせてくれた

まだ見ぬ大物との勝負する夢あるロッドが武器

手に持つのは、がま磯きっての剛竿、2022年秋に新生した『我夢者アルティメイト』。まだ見ぬ大物との勝負ということをコンセプトにした夢あるロッドだ。
剛竿を思い切り絞り込んでヤツの引きを止めにかかるが、その都度太いラインがドラグを効かせているリールから吐き出される。まさに力の攻防…。
超細身肉厚仕様であるNEWロッドのバット部の粘りはすごい。ヒラマサの引きに応じて受ける支点が止まることなくスムーズに移動するように設計されている。だから強引なやり取りでも従来のロッドと比べると格段に楽になった。城島は、元スポーツマンだけあって日頃から鍛えた身体はバネのようで、力のやり取りが似合う。ロッドだけのポテンシャルで十分に対応できるようだ。

一方、師匠の小林一史は標準的な体格だが、我夢者アルティメイトの超細身肉厚のメリットを生かしてヒラマサの手強い激走をかわしていく。
その師匠が投点35m付近から激信をキャッチ。巧くシモりをクリアして90cm超えの5kgオーバーを手中にした。アタリウキを外してサシエを沈め気味にしたのが正解だった。

ウキ下は2ヒロ以内で攻める緊迫の浅ダナ決戦

城島はロッドの粘りを武器にヒラマサの激走をかわしてジワリ、ジワリと寄せていく。だが、油断禁物。ヤツは海面に姿を見せても反転して突っ込む。そこは巧みなロッドワークと強い粘りとリールのドラグで回避する。さすがである…。
エサはボイルのオキアミのみ。ウキ下が2ヒロ以内という浅ダナ決戦なので、いかにマキエでヒラマサを浮かせて食わせるかがカギを握る。そのためアタリがあれば即ファイトである。一瞬の油断も許されない。この力の緊張感もたまらない。
城島は力の攻防の末、NEWロッドは余裕をみせながら弾丸ライナーを浮かせた。ヒラマサが軍門に降った。この釣り場ではレギュラーサイズの75cmオーバーだ。

パワーフィッシングの魅力…より大物を目指したい

「カゴ仕掛けを投げやすいから竿全体が柔らかく感じるんですが、魚を掛けたとき、竿の腰は強いし粘りがあるんでパワーをしっかり感じますね。僕は4号を使ったんですが、これは10kgクラスがきても十分ですよ。もっと遠投してやり取りの距離を楽しみたい、そんな竿ですね。より大物を目指したい、その気にさせてくれる竿ですよ」 城島はパワーフィッシングの魅力を再確認したようだった。さらに5号にマッチした夢の大物と勝負したいと闘志を燃やすのであった。

ワザあり!師匠が90cmオーバーをキャッチ

先行したのは師匠の小林。アタリウキを取ってサシエを沈め気味にしたのが吉と出た

小林がヒラマサとファイト中。細身肉厚の5号ロッドがここまで曲がる。 竿が曲がる分復元力を活かしてヒラマサをぐいぐい寄せてこられる。
我夢者アルティメイトの4号なので、小林はこの75cmオーバーをも余裕をもって仕留めた

力あるバット部の復元力に注目

竿尻を腰に当てての力の攻防。大物狙いの鉄則である。このときに頼りになるのがロッドの粘りと反発力。ヒラマサの強烈な引きをバット部で吸収しジワリジワリと体力を奪っていく

タモが見えても抵抗するパワーを持つヒラマサ。ここから再び激走するシーンも大ありだ

マキエの下の魚影が…

マキエが潮に乗って流れる。浅ダナ決戦なのでボイルのオキアミは水分をきっちり切って漂わせる。海面にヒラマサをおびき寄せるように…
ヒラマサがマキエを食いに海面に出た。エキサイトするボイルの瞬間が見られるのもうれしい
マキエはたっぷりとヒラマサを足止めにするように効かせる。鉄則である

stop the run さらなる大物を求めて…
孤高の我夢者になる

またもヒット! 食ってすぐに突っ走った。勢いよくロッドを絞り込んだ。城島は楽しむようにやり取りを展開…
難なくゲットしたのはレギュラーサイズ。やはりシーズン終盤はこのサイズが多いのか。だが、10kgクラスはいるとラストまでキャストは続いた
上五島にある“ヒラマサの巣窟”美良島のスベリは、毎年3月から5月にベストシーズンをむかえる
やはりスポーツマンらしく闘志はすごい。均整のとれた身体からかっこ良さが…

逃がさない地獄の二本バリ

ハリはV2ヒラマサのケイムラシルバー、11号と12号を多用した。高強度素材G-HARD V2を採用しており、激走を繰り返す大型ヒラマサには抜群だ
絶対に逃がさない二本バリで狙うのが基本
サシエのボイルは3Lサイズを使う。大きく目立つ方がいいという