がまかつフィールドテスターたちが証明した
気鋭の実釣力とは…
競技系オールラウンダーロッド
チタン穂先で“感度”抜群
引抜急瀬 9.0m
長谷川哲哉
in 福井県九頭竜川
野嶋玉造のもとで腕を磨く。激流だけでなくチャラ瀬やトロ場の泳がせ釣りでも野鮎を手玉に取る。釣技はもちろんハリなど仕掛けについての造詣も深く理論的で分かりやすい解説に定評がある。
引抜急瀬 9.0m
田嶋 剛
in 福井県九頭竜川
野嶋玉造に師事し、全国の激流河川を釣り歩く。強靭な体幹とフットワークで流れに立ち込みダイナミックな釣りを展開。面倒見のよい兄貴肌で後進の育成にも尽力する。ホームグラウンドは地元群馬県利根川、新潟県魚野川など。
引抜早瀬9.0m
谷口輝生
in 岐阜県長良川
父親の影響で小学5年生のときに鮎釣りをスタート。繊細な泳がせ釣りを武器に丹念に探るスタイルがメインだが強い流れの引き釣りもこなす。京都府上桂川と美山川がホームグラウンド。
競技に集中できる
オールマイティーなポテンシャル
引抜早瀬9.0m
reported by
谷口輝生
teruyuki yaguchi
in 岐阜県長良川
瀬でも扱いやすく
引き釣りも自在にこなす
オトリを引けば適時に付いてくる。
支流の吉田川でも引き釣りでの操作性の高さを確認
変わる条件に対応する万能ロッド
競技では河川や釣り場、釣れる魚の大きさなど、条件がその都度変わってくる。そんな不確定要素に臨機に対応するのがトーナメンターの腕の見せ所だ。
「競技はどんなポイントで行われるか分かりません。また最初は鮎がどこで掛かるかも分かりませんよね。釣れる鮎の大きさもしかりです。そんなときに、諸条件を問わずオールマイティーに使える竿は心強い相棒といえます」と競技の第一線で活躍する谷口。谷口が推すのは自らが監修した競技GTI・Ⅱ引抜早瀬9.0m。繊細な釣りから豪快な釣りまで幅広く対応する。
「粘りのある竿になっていて、鮎が掛かったときに胴からしっかり曲がってくれるので、やり取りも楽ですね。パワーは十分あって、かなり扱いやすいので初心者から上級者まで快適に使えると思います」
この日は競技会が盛んに行われる長良川のウインドパーク前でも竿を出した。前日に競技会が行われていたこともあり、鮎の追いがかなり渋い状況。1ケ所で釣れ続くというポイントがあまりないため、長くは粘らずテンポよく探りながらの釣りになった。「その日のヒットパターンを一早く見つけるために様々なアプローチをするので、オールマイティに釣りこなせる性能と野鮎の反応を察知する感度が大事になってくる。そのため、競技会にはもってこいの竿だと思います」
引き釣りでも泳がせ釣りでも自在な釣りが可能
竿先の軽量化により、操作性も秀逸。「瀬の引き釣りでは、オトリを引っ張ればしっかり的確に付いてきます。ロッドのバランスも申し分ありません」。
チャラ瀬やトロ場では、オトリまかせで泳がせたり、引き釣り泳がせで探ったりしながらの実釣。「先調子のイメージで、非常にオトリ操作をしやすいですね。また、チタン穂先が装備されているので、かなりオバせて泳がせてもしっかり水中の状況が把握できます。水中糸の水切れ音が感度として伝わってくるくらい。そんな高感度です」。
一日の釣りを通し、瀬からトロ場までいずれのシチュエーションでも、オールマイティーに釣りこなせるポテンシャルを再確認した谷口。
「これ一本あれば、どんな河川でもどのようなポイントでも状況に合わせて思い通りに攻めることが可能です。やり取りでは、鮎の引きを楽しみながら、ロッドが勝手に抜いてくれるような感覚で抜き性能もかなり高い。今まで使ってきた中では一番扱いやすい竿だと実感しています」
高感度なチタン穂先で水中の状況をリアルに把握
操作や引き抜きが落ち着いて行える
釣り人にアドバンテージを与える
引抜急瀬9.0m
reported by
田嶋 剛&長谷川哲哉
tsuyoshi tajima & tetsuya hasegawa
in 福井県九頭竜川
流れの中でも
ゆとりある取り込みを演出
流れが強いところで掛けても余裕。
落ち着いていなしながら、自分のタイミングで抜ける
モゾモゾモゾという反応がリアルに伝わる
九頭竜川は田嶋の十八番的な河川であり、ポイントなども熟知している。この日の相棒は競技GTI・Ⅱ引抜急瀬だ。
鮎がたまっている筋を探して狙っていくのが田嶋のスタイル。横に探ってその筋を見つけ、筋を見つけたら縦に探っていく。この日もうじゃうじゃ鮎が溜まる筋を適時探り当てながら、入れ掛かりを楽しんだ。
GTI・Ⅱ引抜急瀬は操作性がよいのが特徴で、自分が思った筋でオトリを意のままに引くことも容易だ。
「鮎がたまっている筋に入ると、オトリがやだやだ、恐い恐いって逃げるんですよ。だからスーッと引きながら、勢いよく逃げないように竿で糸を張って、掛かりやすいスピードに制御しておくんです。するとガガッって掛かる。感度のいい竿なので、このときの様子が穂先にすごく出ます。やだやだという前アタリはシュシュシュ、シュシュシュという感じで、それから穂先がグーッて曲がっていくんです」
連発に次ぐ連発でまさに九頭竜川で本領発揮という濃密な時間だった。
「この竿は、競技という名前の通りしっかりとした張り感があるのですが、一方で負荷をかけた際には、しっとりした感じを受けます。そのため、オトリ操作や掛かり鮎を引き抜く操作を釣り師のタイミングで安心して行えます。流れが強いところを釣っていても、落ち着いていなしながら、自分のタイミングでポンと抜ける。スパッ、スパッとタモ入れも自然に決まるし、わお入った、俺うまいな!(笑)という感じですよ。初心者から、ある程度のプロフェッショナルな人までを唸らせられる竿だと思いますね」
意のままに引ける操作性と高感度穂先で前アタリが痛快
夏真っ盛りの九頭竜川。あいにくの小雨という天気の中、競技GTI・Ⅱ 引抜急瀬9.0mを手に押しの強い流れに挑む長谷川の姿があった。
いい鮎が付いているところでは、オトリがなじんで引いてくるとガンガンッと掛かる。だが、少しポイントがずれたり小さい鮎が多いところに行くと、モゾモゾモゾという反応が感度のよいチタン穂先にリアルに出る。ただし、この日はモゾモゾモゾときたときに、しばらく待ってはみるものの、なかなかガンガンッとは掛かってこない。
穂先が伝える反応を見ながら、石組みのいい筋を探して狙っていく。すると濃厚な鮎の反応。すぐガンガンッと掛かり、突進するように走る鮎をいなしながら引き抜く。
「大きな石が敷き詰められている場所に、一段深いところがあり、そこにでっかい鮎がたまっていますね」
付き場を見つけると、痛快なアタリが連発して次々に良型を抜いていく。
「GTI・Ⅱ 引抜急瀬の調子は人気があった前モデルの流れを受け継ぎ、さらに様々な場面に対応できるようパワーアップさせています。競技系の竿と言えば、パリパリ感が強いですが、この竿はじっくりためられて、じっくり取れる竿と言えます。また穂先の方が軽くなっていて、自重が手前にくるので、持つとすごく軽く感じるんですよね。今日のように風が強い時にも操作性に優れています」
撮影のため横から離れて見ると素直な竿の曲がりがよく分かる。
「これ競技系の竿なんですけど、張りだけではなく粘りもあるので、のされにくいですよね。その粘りの恩恵で、ワンテンポためてからスパンと抜いてこれるので、九頭竜川なんかでやるには、すごく使いやすい。タメ感覚がいいので、掛かっていてもグッと押さえておけば、のされないで耐えられる。釣り人にアドバンテージを与えてくれる竿ですね」
じっくりためられ
じっくり取れる
でっかい鮎の疾走にも、のされないで耐えられる。
競技GTI・Ⅱ引抜急瀬の真骨頂