極端に喰い渋りアタリが取れない口太グレを仕留めたい…
そんな久保野の思いが5年の歳月をかけて具現化した「触れ掛り口太」。これまでにない形状で瞬間の鈎掛かりを実現したスペシャルフックでグレ釣りの新時代を開け!
久保野 孝太郎くぼの・こうたろう
ゼロウキを使う繊細な釣りを主軸にグレを手玉に取る名手。より多くの釣り人が楽しく、そして釣果が伸びるように時代の先端をいくアイテムの開発に力を注ぐ。関東勢で初めてG杯を奪取。ホームグラウンドは伊豆半島。
グレ鈎史上最速の鈎立ち
「みんなが釣れないときに、まん丸の口太が釣れる。グレの喰いが本当に渋いときに使ってみれば自分だけいい思いができる鈎です」
久保野が絶賛する「触れ掛り口太」は、グレ鈎史上もっとも魚の身に触れやすい=掛かりの早い鈎だ。
「鈎が引かれる方向と鈎先の延長方向との角度を鈎先角度といって、これが大きいほど掛かりは早いけど刺さり込みは悪い。小さいほど掛かりは遅いんだけど刺さり込みはいい。一般的なグレ鈎は、掛かりと刺さり込みのバランスがいいように鈎先が少し内を向いているんだけど、それでは釣れないグレを獲るために生まれたのがこの鈎なんですね」
外向きの鈎先形状と短軸設計により「指の腹を滑らせると指紋を拾っちゃうくらい」の掛かりの早さで、グレがサシエを口にした瞬間に刺さり込むのだ。
「鈎先を外に向けただけでは身を切り裂いちゃって掛からないし、掛かったとしてもフトコロが開きやすくてすっぽ抜ける。鈎先部分がいったん内に向かうフトコロ形状と、鈎先の外向き加減、それに軸の長さなんかをいろいろ替えてテストをしたから試作品の数は半端なかったよね。年間を通して喰いがいいとき悪いとき、低水温期の本当に喰わないとき、逆に尾長がまじるような活性が高いときとか、いろんな条件で何度も試したから、コロナ禍があったけど開発から完成まで5年くらいかかりました」
居喰いするグレを逃さない
素材には高強度のG-HARD V2を採用することで、フトコロの開きを抑えるとともに、鈎先の対摩耗性をアップ。オキアミになじむファインピンクの極薄コーティングと相まって鈎先の鋭さは秀逸だ。
「効果を発揮するシチュエーションは厳寒期ですね。居喰いしていてアタリが取れない、反応は少し出るんだけどアワセのタイミングが計れない。そんなときに、軽さで喰わせる『ファイングレ』、形状で掛ける『触れ掛り口太』というイメージです。逆に、活性が高くてしっかりサシエを喰い込むときや尾長グレがまじるときには向かないですね」
口の奥にしっかり鈎が掛かるため手返しが悪くなるし、尾長の場合、鋭い歯でハリスを切られてしまうからだ。
「触れ掛り口太を使うのは、極端に喰いが渋い状況なので、通常使うハリよりも1ランク、2ランク下の号数にすると、より威力を発揮しますよ」
ここ一番のスーパーウエポンが、あなたのグレ釣りをさらに楽しくしてくれる。
「僕の場合セレクトグレをメインに使い、気配はあるのに掛けられないときに触れ掛り口太を投入します。その威力は絶大ですよ」
これまで取れなかった魚が取れる。
触れ掛り口太はグレ釣りを新たなステージへ導いてくれる