新生 VS 尾長グレ60cmオーバー 実釣パフォーマンス1 高知県鵜来島by 西森康博
がま磯史上
最高の曲がりが
デカ尾長の突進を制御
よりワンピースに
近づいた曲がりが
デカ尾長を取らせてくれる
2022年12月、アテンダーⅢ1.75号の最終テストに向かったのはデカ尾長の巣窟、鵜来島の水島群礁。
北西の大風が吹き荒れるなか、水島2番の奥で60.2cmをゲット。
NEWロッドの秘めたる力とポテンシャルの高さを証明する釣行となった。
西森康博にしもり・やすひろ
“グレの鬼才“松田稔の釣りをもっとも間近でいちばん見てきた名手。高知県沖ノ島と鵜来島をホームにスレッカラシのデカ尾長を手玉に取る。
67cmを自己記録にこれまで仕留めた60cmオーバーは通算40尾を超える。
風に負けない抜群の操作性で食わせ力が高く
デカ尾長特有の“叩き”を吸収
穂先を短くするメリット
「イサギやキツ(イズスミ)のなかに、たまに2、3尾グレっぽいのが見え出したんよ。凪ならもっと確信が持てるまで見てやるけど、この風で見えないから尾長やろうと思ってアジャストした」
ハリスを2.75号から2.5号に落としてMシステム尾長速攻8号を結び、ウキ下を1ヒロから少し深くして食わせた1尾。
「こんだけ風が強いと胴調子の竿はあおられて投入のコントロールがつけにくかったり、ライン操作がしにくいことがあるけど、アテンダーⅢは操作性を高めるために先短設計にしているから、そんなことがない。それとワンピースにより近く全体が滑らかにきれいに曲がるので、思いきり走られないし糸に優しい。一段と魚が取りやすくなってるわね。このサイズのグレやと1.75号でも全然余裕」
冬の水島群礁にはつきものの北西の爆風が水島3番との水道を吹き抜ける。こんな過酷な条件のもと、テストは繰り返された。釣り座は2番の奥の奥
テクニックもさることながら、アテンダーⅢが秘める抜群の操作性と卓越した調子が、ワンチャンスを逃さなかった。
昼過ぎに50cmクラスを追加し初日終了。そして2日目はさらなるドラマが待っていた。
北西風が吹き荒れるなか、水島2番の奥に釣り座を構え、午前7 時15分に釣りを開始。右から左へ潮が流れるなか、竿2本ほど前方で、9時20分、激信をとらえたのだ。
ファーストダッッシュの重量感と突進力から、半端なサイズではないことはすぐに分かった。下腹に竿尻を当てて応戦開始。竿のバットに魚の重みを乗せてため込むと、極限まで曲がったように見えるところでも竿がしなり魚の力を奪っているのがよく分かる。強烈な締め込みにはレバーブレーキ操作でラインを送り、竿の角度をキープ。竿が起こしてくる分だけラインを巻き取る。この繰り返しで少しずつ間合いを詰めていくのだが、魚の動きに吸い付くような曲がりと復元力で主導権は渡さない。その安心感といったらどうだ。
テンションが緩まない効果
磯際でも執拗に抵抗を繰り返したあと、ようやく海面下に浮かび上がった魚体のデカいこと!仲間が差し出すタモに収まったのは昨日の56.5cmより明らかに大きい。測ってみると60.2cm。グレ釣り師憧れのロクマルだ。
海面に姿を見せたデカ尾長。釣り人勝利のとき…
「これだけのサイズになると、泳ぐときの体の振り幅が大きいから最初は竿が叩かれる。このとき硬い竿とか、曲がりの途中で硬さの変わる竿やとパンパンと竿が弾いて、ちょっとテンションが緩んだ瞬間にぎゅーんと走られる。それで切られるんよな。アテンダーⅢは叩かれてもゴムのようにすぐに戻ってテンションが緩まない。だから思い切り走られないし切られない」
こうして竿の力をフルに生かして寄せてくるのだが、最後の最後まで気が抜けないのがデカ尾長。
「磯際に寄せたときに糸を巻きすぎると、ギューンと締め込まれたら伸びがないので切られる。だから最後の方は糸を巻いてなかったやろ」
海面下にウキが見えるかどうかといったところで糸を巻くのをやめて、しばらくの間は竿の反発力でデカ尾長が残している最後の力を奪う。しっかり弱らせてから糸を巻いてフィニッシュへつなげるのだ。
最高のマテリアル「トレカ®T1100G」と、がまかつの最新テクノロジーの融合が生み出す最強のアテンダーⅢ。
「大きい魚を楽に取らせてくれる竿やね」
最高のマテリアルと
最新のテクノロジーによる
最強の一本
こうしてアテンダーⅢ1.75号の最終テストをロクマルで飾った西森。
「不意の大物にも余裕があるふところの深さというんかな。ほんま、ええ仕上がりやね」と笑みがこぼれた。
ここまで竿を寝かせてためても粘る。この安心感が釣り人にアドバンテージを与えてくれる
不意の大物にも余裕の対応力
「1.75号は50cmクラスの尾長を狙うのに最適やと思うけど、不意にくる60cmも取れる。対応力の高さは半端やないね」