がま鮎史上最高クラスの耐久性。
誰もが大鮎を狙える革新的パワーロッド
しなやかに大鮎の引きを受け止めるパワーソニック、尺鮎をも引き抜けるパワースペシャルシリーズに次ぐ第三の大鮎ロッド、『がま鮎パワーR』が誕生。革命を意味するRevolutionがその名の由来である。コンセプトは耐久性が高く、だれもが使いやすいパワーロッド。最新のカーボンマテリアルを採用し、従来の素材や技術ではなし得なかった耐久性と操作性の両立が高次元でまとめられている。
この竿を監修したのが、大鮎ハンターとして各地を走り廻っている田嶋剛だ。
「大鮎釣りの魅力はダイナミックな引きの強さと、難しいフィールドで挑むことにあります。特に激流で掛けた場合は抵抗する魚を身切れさせないように早く浮かせることが難しく、大鮎を取り込んだ時の達成感は何にも代えがたいものです」
2024年の8月下旬、田嶋は関東の大鮎河川として名高い栃木県鬼怒川に足を運んだ。地元の釣り人によるとすでに29cmも釣れていると言う。
尺鮎を引き抜ける名竿であるパワースペシャルシリーズから受け継がれた調子と張り、流れの中から鮎を引き抜くための力強さに加えて竿そのものの耐久性もパワーアップさせた『パワーR』を用意。風が強く吹いていたこの日、田嶋は引抜急瀬85をセレクトした。
大鮎釣りでは竿が破損することが多い。その理由の多くは引き抜きの失敗による過度なねじれだ。また、転倒など普段立たない強い流れでのアクシデントも起こりやすい。だが、大鮎ねらいや急流での釣りに不慣れな人こそパワーRを使ってほしいと田嶋は言う。
「この竿はかなり丈夫ですよ。ちょっとのねじれではそう簡単には折れません。引き抜いた鮎を空中で回したって折れませんからね。竿の扱いに臆することなく大鮎釣りを楽しんでみたいという方にはうってつけです」
パワーRは竿先に高強度の次世代カーボンであるTORAYCA®M40Xを採用し、元竿付近を肉厚化することで強度を確保しているのが一番の特徴だが、価格が抑えられていることも魅力のひとつ。大鮎の釣りを始めてみたい人にこそ最初の一本として使ってほしい竿である。
そもそも竿が破損する理由には適正な竿を使っていないということもある。近年は全国的に鮎の遡上や生息数が少なく、大きく育ちやすいためか、釣れる鮎が大型化している河川が多い。シーズン後半には早瀬クラスの竿では心もとないサイズが掛かることも増えてきた。解禁から禁漁間際まで一本の竿で通すのが難しくなりつつある。
前日の夜にまとまった雨が降り、増水している鬼怒川だったが、午後には大鮎ねらいの定番ポイントである西鬼怒合流点に入ることができた。
田嶋は腰上まで浸かり、流れの芯へオトリを入れる。オトリは大きいほど底に張り付きやすく、思い通りに泳がせるのは難しくなる。しかし、パワーRの適度な張りはオトリをしっかり管理できる。テンポよく石を探っていくとビュンと目印が飛んだ。
「来たよ!」
鮎は下流へ一気に突っ走るが、田嶋は立ち位置を変えずに竿を曲げ込んで鮎を流れの脇へ誘導していく。一般的に竿は短くなるほど張りが強くなり曲がりにくくなる。細かいオトリ操作は得意だが、掛かった後にためが利かずバラシに繋がることも多い。しかし、パワーRは負荷を掛ければしっかりと曲がり込み、鮎の動きを止めてくれる。水面まで浮いてきたのは25cmをゆうに超え、肩の盛り上がった鬼のような鮎である。田嶋は豪快で鮮やかな返し抜きを見せてくれた。竿のポテンシャルが垣間見えた一瞬だった。
強さを第一に感度と操作性を追求
取り込みやすさも秀逸
大きい鮎と力と力の勝負がしたい、瀬の中で思い切り引っ張り合いをしたい、そんなパワーゲームをこれから始めようという人が竿の破損を気にすることなく存分に楽しめるパワーロッドが「がま鮎パワーR」だ。
「がま鮎史上、最強クラスの粘りと強度で、とにかく壊れない。根掛かりしたときにそんなにあおって大丈夫っていうくらいあおっても折れないし、ムリな状態から強引に引き抜いたり、返し抜きで急ブレーキをかけても大丈夫。竿が壊れるいろいろなパターンを5年かけて何百回とテストして、普通の人ならどれだけやったって壊れないくらいの強度を持たせてあります」
と田嶋剛テクニカルインストラクター。
強さを第一に、これまでのロッド開発で長年培ってきたオトリを引く、掛けるといった際の様々な感度や操作性を追求。さらに、引き抜きでの取り込みやすさも大きな特徴だ。
「がま鮎のパワーロッドには、細身肉厚で寄せてとるパワーソニックと、太身肉厚で抜きでとるパワースペシャルⅤがありますが、パワーRはパワースペシャルⅤ寄りの位置付けです。パワースペシャルⅤは、竿を立てると一気に魚を出してくる瞬発力があるので、慣れない人だとまだ何も準備ができていないところに魚が抜けてきて、てんやわんやになっちゃう。パワーRは魚が抜けてくるまでに少し余裕があるので、態勢を整えてから取り込みにいける。『俺はこういう竿を待っていたんだよ』っていうベテランもおられると思います」
様々な河川やシチュエーションで大鮎釣りを楽しめるよう引抜早瀬9m、引抜急瀬の8m、8.5m、9m、9.3m、引抜荒瀬9mの6アイテムをラインナップ。
「風が強いときは長い竿は持ってられない、できれば8mクラスのパワーロッドがほしいという要望が多くて、それに答えたのが急瀬の8m。人よりもっと奥を釣りたいって人向けの急瀬9.3mは、9mに比べて30cm長くなることでアブソーバー的な機能がだいぶ出るようになり、より大型が取り込みやすくなっています。2023年のテストでは九州の球磨川で5尾の尺鮎を釣っていますが、そのうち2尾はこの9.3mです」
身体の芯から鮎師をアツくさせるダイナミックな大鮎釣りを、このタフなニューロッドで満喫していただきたい。