釣果
アユ 20cm~25cm 15匹
新製品のがま鮎 レスポシア MH 9.0mとがま鮎 フレキシア H 9.0mを携えて、愛知県新城市を流れる豊川(通称寒狭川)へ向かった。寒狭川には上流、中流、下流のそれぞれに漁協がある。今回訪れたのは中流漁協の管轄にあるオトリ店「三和太屋」。店の前には魅力的な瀬とトロがあり、川を見るとたくさんの鮎がキラキラと苔を喰むのが見え心が躍る。
昨年の第38回G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権優勝者の前岡正樹氏と同行。磯はもちろんのこと鮎釣りも凄腕の彼に状況や攻略法を聞きながら釣り攻めて行くことにする。今日はここをベースに歩ける範囲で攻めるという彼に従うことにした。
コンディションはここ数日で一番悪いようだ。連日の猛暑で苔が腐りだし、土用隠れだと言う。鮎は無数に見えるのだが掛けるには骨が折れるようだ。
朝は瀬で良型を拾うのが良く、気温の上がる昼はじっくり泳がせて釣るのが良いということで、先ずはがま鮎 レスポシア MH 9.0mの先調子の操作性を活かして起動的に動いてみることに!
ラインは複合メタルライン メタブリッドII 低比重 0.08号の0.08号、鈎はT1 Mシステム鮎 3本錨 7号を選ぶ。
「コンディションが悪い」とは言っても目の前で狂ったように喰みまくってる鮎を見過ごすわけにはいかない。取りあえずそのキラキラの中へオトリを突進させると、なんと一発!周りで見ていた人もこれにはびっくり!自分もびっくり!
なんとも幸先の良いスタート…だったが…その後は沈黙…やはり一筋縄では行かないようだ。
前岡正樹氏の言う通り機動的に動いて拾う釣りに変える。ピンポイントで野鮎の反応を確認しながら釣り下り最初のヒットを忘れた頃にようやく良型をゲットできた。拾う釣りとは言っても連日攻められていれば追い気の良い鮎はそうそう残ってはいない。土用隠れもありタフなコンディションに間違いはない。
がま鮎 レスポシアはとても軽い先調子ロッドだ。細かな誘いがしやすく、感度も良いので野鮎の反応が無いときのポイントの見切りが早くできる。機動的にアグレッシブな釣りが可能だ。しかし、釣果は伸びず早めの昼休憩、前岡正樹氏の話にも苦戦が伺えた。
日も高くなり、気温も水温も上がった。鮎にも釣り人にも過酷な時間が続く。前半の様にピンポイントでアグレッシブに釣っていたら、釣り人もオトリもヘロヘロだ。「朝瀬、昼トロ、夕上がり」。昼からはトロ場で竿をがま鮎 フレキシア H 9.0mに変え、じっくり泳がせタイムだ。
仕掛けはつけ糸を太め長めに設定変更。水中糸は複合メタルライン メタブリッドII 低比重 0.08号のままだ。鈎はケラレを防ぐために重さを加えたかったことと良型に対応するために7.5号にした。
ジリジリと照りつける日差し。野鮎との我慢比べだ。オトリをそっと放し泳ぎ出し群れに乗ったところで、群れに馴染ませるために緩めたり張ったり操作を駆使しての鮎を待つ。
そこで力を発揮してくれるのががま鮎 フレキシアだ。細身のボディで軽く疲労が軽減する。
しなやかさはオトリに優しく糸を張ってもオトリへの負担を軽減してくれる。しかし、鮎が掛かると胴調子の粘強さで鮎を止めて浮かしフワリとタモへと運んでくれる。
根負けした野鮎が気持ちいい竿の曲がりを見せてくれた。
がま鮎 フレキシアにはメタルトップの他にチューブラの軟調、硬調の替穂が2本付属している。今回のようなでっぷり体型の鮎が胴にパワーを乗せる前に穂先でパワー負けしてしまうとせっかくの同調子が意味をなさなくなってしまうのでチューブラ硬調に替えた。状況に応じて3パターンの釣りができるので嬉しい設定だ。
夕方になってそのまま瀬を引いてみたがしなやかさが流れに負けることはなく、良型の鮎もしっかり止めて浮かせてくれた。
がま鮎 レスポシアとがま鮎 フレキシアにはがまかつ伝統の粘強い曲がりがしっかり受け継がれおり、私の使用感では三本ラインが入っていてもおかしくない良い仕上がりの竿になっている。どちらの竿も小、中河川なら1本あればシーズンを通して使用できるロッドだ。
貧果を考えていた割には鮎がそれなりに顔を見せてくれ、たまに「こんな良型が」と驚かせてくれる鮎もいて土用隠れの中では満足できた!「前岡正樹氏も思ったより釣れて内心ホットした」と言う。私に文句言われると思ってビクビクしていたようだ。新調したロッドを携えた親しき友人との釣行。釣果はさておき、楽しく、あっという間に過ぎた一日だった。
タックルデータ
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