釣果
ヒラメ 42cm〜60cm 5匹
寒さ真っ盛りの季節水温も下がり釣れる魚も激減するが、寒さの中熱い沖釣りと言えば寒のヒラメ釣り!アタリを如何に出し、如何に喰い込ませ、アワセのタイミングをはかる。無論ボウズも覚悟の釣りではあるが、試行錯誤で釣り上げたヒラメは格別の喜びと充実感をもたらしてくれる。釣味、食味とも一匹の価値が大きい釣りだろう。
この寒ヒラメ釣りで、かなりの確率でヒラメの顔を見させてくれる遊漁船がある。三重県鳥羽市石鏡の三幸丸(里中典生船長)だ。三幸丸では、里中船長が初めての方や、釣りで解らない事などを親切丁寧に指導してくれる。「初めての方は予約の際に申し出てください」とのことだ。石鏡沖のヒラメは12月〜3月が釣り期。これから産卵を迎えるヒラメが大型から浅場に入り、大ヒラメに期待が持てる。
エサのイワシが暴れてライブラの竿先が震える!ガツガツと前アタリ。ヒラメのアタリだ!ここでの早アワセは禁物。ラインが船や潮、波の動きで大きく引っ張られるようであれば竿先を少し送り込む程度でラインは出さずに(ラインを出し過ぎると海底の状況にもよるが根掛かりする)喰い込みを待つ。数秒後にガツガツガツ竿先に重みをともなうアタリ。ここでゆっくり大きく聞きアワセをする。飽くまでも素早く鋭いアワセはNG。ライブラ ML1.95mが弧を描き魚の抵抗を吸収して掛けたヒラメを根から離す。貴重な良型ヒラメだ、慎重に楽しみながら巻き上げ56cmのヒラメがタモに収まった。この瞬間は何度味わってもいいものである。一般的にヒラメ釣りはよほど活性の良い時でなければ1日に6回もアタリがあれば上できだ。数少ないアタリを取り、喰い込ませて合わせるタイミングがこの釣りの醍醐味である。
この日の午後便は12時出船。釣り座を右舷ミヨシに取り10分程で水深20m〜40mのポイントに到着。船長の合図で錘と生き餌が重ならないように静かに投入。投下スピードはスプールを少し抑え気味にし、錘の落ちる水流で生き餌を弱らさないようにする。着底手前でブレーキを掛け、糸フケを最小限に抑え底ダチする(これによって根掛かり対策にもなる)。底〜1mの間をキープしながら忠実に底を取り直し、たまに大きく竿を上げてはゆっくり降ろして底ダチとタナ取りをする。この動作で餌をアピールして上から落ちて来る餌を演出し誘いをかける。この日は寒波の影響で北西風が強く顔が痛く感じるほど。海水温は13度程だ。前半2時間程は底から1mを基本として攻めて見るもののアタリがでない。後半は捨て糸を30cmにして底〜50cmのベタ底を根掛かり覚悟で探りアタリが出始めた。潮が濁っていたのだろう。後半の3時間あまりで6回のアタリを取り42cm〜60cmのヒラメが姿を見せてくれた。3時間で5匹は上出来の釣果だ。
この日は一緒に同釣行されたヒラメ釣り初挑戦のGFG関西八田年郎さんも52cmのヒラメを初めて釣り上げ寒ヒラメを持ち帰る事ができた。翌日も三幸丸に乗船して44cm〜58cmの寒ヒラメを4枚釣り上げた。2日間でライブラのライトタックルを使用して42cm〜60cmの寒ヒラメを9枚取り込んだ。
生き餌のイワシを泳がせてヒラメを狙うのだが、この釣りのポイントの一つは生き餌の装着にある。寒い時期ではあるが掌を濡らすか、海水の入った桶(自分の生け簀)の中で、親指と人差し指でイワシの頭・目部分を押さえ、手の平でソフトに包むように握る。そうする事で暴れず、鱗が取れにくくなり弱りにくい。今回は孫鈎仕様なので孫鈎は肛門から浅く刺して鈎の先が餌の頭を向くように抜くか、孫鈎を背鰭の後に掛ける。親鈎は口か鼻に掛ける。この時、親鈎と孫鈎の間のハリスが引きつら無いように調整する。口掛けの場合、アジは下顎から上顎に抜くが、イワシは口の中から上顎に抜く方が弱りにくいようだ。鼻掛けは鈎が廻って目や他の部分に刺さらないように、ストッパー(ソフトビーズ)を調整してしっかり付けると良い(今回は殆ど鼻掛け装着した)。注意点は餌を弱らせないように生き餌は優しく握り持ち、素早く鈎を掛ける事である。この釣りは餌の生きの良さが重要だ。
ヒラメは鈎掛かり直後の抵抗が強いので竿を立てしのぎ、根を切り魚の大きさによりドラッグを効かせて徐々に浮かせる。取り込みは竿を立て竿でタモアミに慎重に誘導して収める。良型のヒラメほどタモ入れ時の抵抗でバラシが多いので気を緩めないことを心掛けたい。
※この釣りでは根掛かりはつきものなので錘、仕掛けは多めに用意して行く事が必要です。
※三幸丸は午前便、午後便、1日便があるので電話で確認してください。
※三幸丸では仕掛・錘等を常時販売しています。必要な方は船長に申し出てください。
※乗船は事前にご連絡ください。
※「ビギナーさん大歓迎」。女性も子供さんも船長が優しく面倒を見てくれます。
※三幸丸にはCHANNEL MARK 30号2.1m、がま船 真鯛ハイパースペック 2.4m、今回使用したライブラ ML 1.95mが搭載されていますので、実釣ご希望の方は事前に船長にご連絡ください。
※民宿三幸丸に宿泊して新鮮な魚や旬のカキ等盛り沢山の料理も満喫できます。大女将は現役の海女さんです。石鏡に来たら是非一度、鮮度抜群の海女料理を堪能してください。
平井 憲の関連レポート
-
2020-01-07
【船】平井 憲(和歌山県 日高郡)
今回は3年前から私、田尾安志さん(野球評論家)と釣り好きな船長の10名が関西圏の大阪湾・太平洋・日本海で色んな釣りをでの勝負する釣りバトルを行っています。この度田尾安志さんが沖縄琉球ブルーオーシャンズのGMに就任とのこと […] -
2019-04-10
【船】平井 憲(京都府 宮津市)
宮津沖浦島礁中深海の根魚釣りです。ターゲットはノドグロ(ユメカサゴ)とシロソイ(タヌキメバル)です!150m以上の中水深で岩礁のある砂泥地の起伏のあるポイントでの底取りを繰り返すことが多く、手持ち釣りのため150号のオモ […] -
2019-04-05
【船】平井 憲(和歌山県 日高郡)
春の足音が聞こえ始めて、ようやく待ちに待った徳島沖ラングイで寒サバが釣れ出しました!和歌山県日高郡比井漁港の第12岬丸に乗船しました。第12岬丸では冨田船長と北村船長が親切にサポートしてくれます。女性や初心者の方も安心し […] -
2019-04-05
【船】平井 憲(和歌山県 西牟婁郡)
寒さまだ去りやらず。年間を通してこの時季までは釣り物も少ないが、ここ和歌山白浜沖にもようやく春の声が聞こえ始めた。今回は和歌山県白浜町富田浦袋港が出船基地とする代々丸でこれから釣り時季を迎えるオニカサゴ(イズカサゴ)釣り […]
船の関連レポート
-
2024-08-21
大阪湾タチウオテンヤ釣行!(大阪府泉佐野市)
広報課の室谷です! タチウオキングバトル2連覇を成し遂げた『中山キング』にお声がけいただき、タチウオを釣りに行ってきました!この日はスペシャルゲストの細香さんもご一緒に! 泉佐野漁港から出船の『夢丸』 […] -
2024-06-10
船キス釣行に行ってきました(兵庫県姫路市)
営業部の平井です。関西で乗合船のキス釣りをさせてくれる、姫路の知々丸さんにお世話になってきました。陸からのキスはまだ少し時期が早いという状況ですが、船釣りではこの時期でもアタリが多数、20㎝オーバーが混じります。初心者で […] -
2024-05-25
SLJ チューンド”マルチフラッシュ”の威力(和歌山県串本)
SLJ大好き、広報課の室谷です!今年発売になった「マルチフラッシュ喰わせ」ーが店頭に並び出したので、私も12号のケイムラシルバーを買って自作アシストを作り、そのテスト釣行に行ってきました。結論から言いますと、このアシスト […] -
2023-09-07
テンヤタチウオ〜海況が悪い時のロッド選択!(神奈川県横須賀市 教至丸)
がまかつフィールドスタッフの濱中怜雄です。初めての投稿をさせていただきます。よろしくお願いいたします。神奈川県横須賀市走水にある教至丸さん(康太船長)にお世話になり、テンヤタチウオに行ってきました。結果から申しますと、1 […]