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G杯 2022
2022-11-28
大会結果
第44回G杯争奪全日本ヘラブナ釣り選手権
2022年10月16日~10月17日
千葉県 富里乃堰
26名
試合の総重量の合計で各組の順位を決定。
10月16日(日)7時、大会本部前に勇ましくも堂々たる顔ぶれの釣り人たちが列を作った。彼らこそ、予選勝者とシード選手の計26名のファイナリストである。
3組に分かれ、1試合2時間半の合計3予選による総重量勝負で、各組上位4名、合計12名が準決勝へ進出する。
がまかつフィールドテスターの棚網久審査員長は「自分が釣った感触としては底釣りが悪くなかった。1試合2時間半で底釣りというと勇気がいる人もいるだろうが、9人のトップにならなくても上位4名に入ればいいと考えたら挑戦出来ると思う」と語り、釣り場のオーナーである小谷野氏も「釣れると思いますよ」と太鼓判を押す。
当日、競技開始前の水温は19度。上がりでも下りでもなく、ここ数日19度だったというから水温による魚の影響はない。
9時、棚網氏のホーンを合図に競技開始。渡り桟橋の奥が初日の競技会場。東に2組、西に1組の配置で、釣り方はメーターセット釣りが目立つ。
がまかつフィールドテスターの杉本智也氏、小野弘晶氏に前日までの釣況をうかがう。「難しいでしょうね。季節の変わり目ということで両ダンゴもセット釣りもどちらも釣れる可能性を秘めている。しかし境目のセッティングというのは難しい。ちょっとバラケを掛けてしっかりしたセット釣り、両ダンゴも合わせどころはあると感じている。晴れたら風が出るものだから、バラケエサを上手く持たせるコツはいると思う。観戦するには面白い試合展開になると思いますよ」と杉本氏。
「意外に釣れるのはシンプルなセット釣り。ウキ大きめ+きっちりブラ下げて、しっかりしたアタリを取るというスタイルが無難で型もよかった。この釣り場はモーニング(朝地合)があるけれど、それは競技時間外にピークを迎えてしまう。日曜日ということもあって競技前に、手前へ例会が入って混雑しているから厳しい戦いになるでしょうね」と小野氏。
選手の多くも「大会に近づくにつれてどんどん渋くなっていった。先週は両ダンゴで釣れたが、一昨日からセットの地合。作戦を変えざるを得ない。ここまで変わってしまうと試釣の回数が情報量にならない」と笑顔はない。
そうした心配を他所に朝の静寂を打ち破ったのは、西桟橋の渡り桟橋寄りヘチに座した伊藤泡舟選手だった。開始5分もせず釣果を得る。思わず観戦桟橋から「早っ!」と声が聞こえる釣れ出しだ。やはり浅ダナセットはウキを動かす早さに長けており、「がまへら千早」が上下される度、陽光に照らされてキラキラとピンクの光を放つ。
同10分、杉本氏が案じていた風が吹き始める。しかし、そこは全国レベルの選手たちによる腕前と各がまへらの振り込み性能が、釣りを妨げようとする風を鮮やかに切り裂いていく。風を読んで投餌を繰り返した結果、同15分には竿が立ち始めるものの、スレが多いようでフラシへは収まらない。
同25分、前山選手(第37回G杯覇者)が大胆不敵にも長尺へ変更する。バサーとしてのキャリアもあって、そのせいか釣り方の変更に躊躇がない。
9時半を過ぎるとウドンセットがスタート。東西で竿が頻繁に立ち、手返しのいい打撃戦として試合は加熱していく。
釣れ出しから順調な伊藤泡舟選手は、ウキの周囲を魚群で黒々とさせて、明らかに世界の違う好釣況へ突入した。10時17分、伊藤泡舟選手がフラシ交換。1フラシ15枚なので、交換が枚数の目安になる。応援席の観客は「朝はもうちょっと動いていたが、少しずつ静かになってきている。両ウドンが手堅さ、渋さに対する強さで頭角を現してきた。上にいる魚はウキを動かすけど、タナにはなかなか入っていかない印象。1mの規定があるので、どうにか下を向かせてタナへ入っていく時にアタらせたいだろうな。両ウドンは余分にエサを撒きすぎないメリットってあると思う。トーナメントにおける底釣りってネガティブで消極的な釣りかと思ったら、実は攻め込める釣り方かも知れない」と感想をつぶやく。
同41分、両ウドンの源選手がフラシ交換をする。「でも、勝つのは上じゃない。抽選で釣り座が決められる以上、底が選べない」。「風がこれだけ吹いたら上は不利だよ。バラケが流されちゃう…」。各選手のサポーターたちの会話も.熱を帯びてくる。
こうして第1試合の検量が始まった。
第2試合に向けて、前山選手は「がまへら天輝」8尺を出してチョーチンの支度をし、源選手は短めの「がまへら飛翔天」9尺にタナ取りゴムを付けて底を探るなど、明らかに釣り座でアプローチを変えている選手もいる。源選手のような底釣りの名手は、準備時間を有効に使い「食いそうな傾斜」を探していた。小野氏は「『がまへら更紗』を勝負竿で使っている選手もいますね。浅ダナでは面白い竿ですよ。第2試合は東西の桟橋で釣り座の入れ替えがあります。両ウドンの安定感もさることながら、しっかりめのウドンセットによる釣りも結果が出ている。西桟橋で派手に釣れている人がいたけれど、東桟橋の釣果がよかった様子ですね」と解説。
12時半、第2予選が開始。少し空に雲が現れて、タナに変化が起こり、浅ダナに好況が訪れた。ここで両ウドンの底釣りをしている平田選手は、落とし込むだけでなく、底釣りでありながら、若干沖へ投じて竿を前後に動かしテンションを探る仕草をし始めた。曇天となって、気まぐれなヘラブナの興味をフォールの変化で底へ向かせたのか、これでアタリを出すのだから恐れ入る。しかし、釣れだすと浅ダナの手返しは回転数が違う。同じセットでもトップの種類と径からも目的が違うのは明確で、やはり強めの設定で攻める選手はバラケエサも食わせながら釣果を伸ばしていく。あれだけ上エサへの接近を許すなら、共エサへの関心も出てくるが、両ダンゴの幅は広くなさそうだ。秋風が少し穏やかになった15時、第2試合が終了。すぐには立ち上がれない選手もいる。恐らく反省や心残りもあるのだろうが、翌日にもう1試合あるのは心が折れずにいられる拠り所だ。
2日目は渡り桟橋手前に舞台が移り、東桟橋の中央部に3組がズラリと並んだ。3試合目では、開始1投目に絞る選手がいるなど、やはり富里乃堰の「モーニング」は健在だった。色とりどりのパラソルが桟橋に咲く霧雨の静寂で、対岸まで「ウキがなじまないから…。」という選手のボヤキが聞こえてくる。3組ともモーニングを満喫できる好反応だったようだが、どういうわけだか浅掛かりによるバラシが連発する。両ウドンの優位性は揺るがないものの、釣り座条件が変わったことから前日の釣り方を改めて、両ダンゴやチョーチンセットで勝負に出た選手も現れた。好地合は続き、いつ見ても誰かが絞っている光景は釣り方に大差を感じさせない。
そして、各組の上位4名が準決勝へ進出した。各組4名合計12名が競い総重量上位2名、合計6名が決勝へ進出できる。競技桟橋は同じく東桟橋で、選手たちは第3試合の流れをそのまま活かした釣り方で挑んでいく。「浅ダナ先行、底釣り追い上げ」には変わりないが、10時前には絞り合いの激しい様相を呈してくる。
10時10分過ぎには雨天の蒸し暑さを感じる陽気となり、同22分には源選手を始めフラシ交換する選手が次々に現れる。10時半は雲が薄くなり、空が明るくなったせいで蒸し暑さが倍増する。温かな雨と曇天でタナが高くなり、浅ダナも食い活発。11時前には、3フラシが下り始めた。ところが11時10分から急に雨雲が厚くなり、同15分には降雨、そして雨足が強まった。この雨は、釣況を大きく左右する自然現象として選手たちの釣りを難解にしていった。
正午前には、ますます雨が強くなり、それまで釣れていた選手が首を傾げる仕草を見せるようになっていく。こうして準決勝が終了した。
G杯決勝進出者は以下のとおり。
2 安住芳智(宮城弁天池)
7 西沢良純(清遊湖)
12 猪飼護仁(ひだ池)
10 平田肇(清遊湖)
21 生稲清吾(清遊湖)
9 源弘次(甲南へらの池)
13時15分、決勝ホーンが雨中で高らかに鳴り響いた。開始から10分経過。ようやく西沢選手の竿が絞り込まれ、続いて猪飼選手、その2分後に安住氏と浅ダナ勢がまずは先行する。
30分経過の釣果は、安住選手8枚、西沢選手4枚、猪飼選手7枚、平田選手5枚、生稲選手2枚、源選手8枚。
奥ヘチの源選手は安定感があり見るからに盤石。冬も通用しそうな繊細なアプローチの生稲選手は数多く魚とのやりとりをしているが、如何せんフラシへなかなか入らず、スレが多い様子。平田選手は良型を揃えている印象を受けるし、猪飼選手は勢いを感じさせた。西沢選手は、合わせどころを知っているようで後からまくれる自信があるのか慌てていない。手前ヘチの安住選手もスレが多いのか、いいペースで絞っているがなかなかフラシへは入れられない。
14時12分、猪飼選手がフラシ交換1番乗りとなり、1時間経過で暫定1位となる。時間ペースで安住選手14枚、西沢選手12枚、猪飼選手15枚、平田選手10枚、生稲選手10枚、源選手14枚というのは、さすが全国レベルのひと言だ。この枚数から分かるとおり、程なくしてフラシ交換ラッシュが訪れる。安住選手、源選手、西沢選手、生稲選手、平田選手の順だ。
ところが1番乗りだった猪飼選手が30分間で1枚追加と沈黙気味に陥るなど、徐々に明暗が分かれてくる。
3フラシ目は、15時ジャストに西沢選手が一番乗りする。周囲が西沢選手の優勢に注目したが、急にピタリと雨が上がると、全員がアワせなくなってしまった。
この六地蔵状態を打ち破ったのは、やはりウドン勢だった。そうは言っても猛然とチャージするというより、源選手に至っては淡々と枚数を重ねていく印象で実にシック。同21分に3フラシ目を下ろすと、もう1人の両ウドン師である平田選手が同25分に2フラシ目の口を閉める。
セット釣りの安住選手も負けてはいない。同37分に3フラシ目突入だ。しばらくは平静を装っているように見えた西沢選手だったが、ここでさすがに焦りの色を隠せなくなる。雨が降っている間の活気溢れるウキの動きはすっかり影を潜め、「たまにアタって空振り」という最悪の状態からなかなか抜け出せない。バラケを調整し、下ハリスの長さを何度も換えているが、いかんとも打開に至らない。
同45分、競技終了ホーンの音を聞きながら、トドメの1枚を釣る源選手。しかし、フラシの数からも分かるとおり僅差の勝負で、桟橋上では判断が付かない。検量結果を待つことになった。
薄暗くなりかけた頃、表彰式が始まった。6位から表彰台へ呼ばれて、いよいよベスト3の発表となる。まず西沢選手の名前が呼ばれ、本人は思わず「ああ…」と苦悶に満ちた表情を浮かべながら表彰台へと歩みを進めた…。そして平田選手はポーカーフェイスでステージ上にある2位の表彰台に乗った。最後にG杯王者として呼ばれたのは、源選手だった。源選手の決勝釣果は35枚、19.65kg。表彰台でフラッシュを浴びて、降りた後にはメディアに囲まれ、優勝した者しか味わえない祝福の時を迎えた。華やかな優勝者のインタビューが終わり、気がつくと辺りは暗闇に包まれていたが、達成感に満ちあふれている源の表情は富里乃堰を照らすかのように明るかった。
■優勝者コメント
「先というか沖の平らなところはアタリが続かない印象だったので、カケアガリ狙いをするようにしていた。上バリトントンで測ってカケアガリの斜面の様子と角度を把握して、竿掛けに置く位置、握りの位置だとか仕掛けの張り具合でナジミ幅が出るように調整した。こういうタナ取りだと、エサが沖に転がればナジミ過ぎるので分かる。上バリトントンで私のエサだと3~2目盛のナジミ幅がよかった様子。決勝では最初に木の枝が引っ掛かってきて、次に何やハリスの塊みたいのゴチャッとしたもんが掛かって、最後は雑巾が釣れてきて(笑)。そんなんがあるってことは普段は底が狙われていない場所だったんやろね。昨日の緒戦はまあまあやったけれど、そのあとは風が強くて、よう流れたんで9尺にしたんです。そのせいで2試合目の成績は下から2番目まで急降下してしまった。始めはパタパタ釣れたんだけれど、短いのはあかんなと。理想としては『ナジみきって、すぐのアタリ』がいい動きのようで、これはヘラブナが入っているときに出るもので、ヘラブナがいないとモロコの動きばかりになってしまうらしい。だから本命としてはナジみきって確実なアタリを取りつつ、落ち込みの時から触ってきているのでヘラブナが入ってきているなら早いアタリも積極的に取っていきました。底が悪かったらガタッと悪くなる釣りだから、釣り座の条件は大きい。沖狙いっていっても握りの位置を拳ひとつ前に出す程度で、あまり沖に出すと風が強くなったときに釣りづらく感じた。」
●Gear(道具)&Profile
優勝
源弘次(みなもとこうじ)
大阪府大阪市在住。
第1試合=がまかつ【がまへら 我楽】11尺
第2試合=がまかつ【がまへら 飛翔天】9尺
第3試合=がまかつ【がまへら 我楽】12尺
準決勝=がまかつ【がまへら 我楽】12尺
タナ=底釣り 上バリトントン。カケアガリ狙いで竿いっぱいの底釣り。
ミチイト=0.6号
ハリス=0.3号上35cm下40cm
ウキ=自作、極細パイプトップ9.5cm全8目盛中5目盛出しのバランス、カヤボディ5mm径10.5cm、1mm径カーボン足6cm
アタリ=ツン
ハリ=上下がまかつ【関東スレ】3号
エサ=ボールペンの太さくらいあるウドン(ポンプの口径3mmで搾ったものが膨らんでいる)+富里乃堰ペレット
※15番は欠番です
第44回G杯争奪全日本ヘラブナ釣り選手権 地区予選 宮城弁天池会場
2022-09-20
第44回G杯争奪全日本ヘラブナ釣り選手権 地区予選 清遊湖会場
2022-09-12
第44回G杯争奪全日本ヘラブナ釣り選手権 地区予選 ひだ池会場
2022-08-29
第44回G杯争奪全日本ヘラブナ釣り選手権 地区予選 椎の木湖会場
2022-07-04
第44回G杯争奪全日本ヘラブナ釣り選手権 地区予選 甲南へらの池会場
2022-05-23