G杯 2015

第34回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権 大会結果報告

2015-01-13

大会結果

大会

第34回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権

主催

株式会社 がまかつ

開催日

平成27年9月6(日)~8日(火)

開催地

岡山県倉敷市 下津井

下津井沖のチヌ攻略に成功!
沖永吉広選手(37=シード)が、堂々2度目のG杯を手にした!

「第34回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権」(主催・株式会社がまかつ)は9月6日から8日まで岡山県・下津井沖の磯で開催。秋田・男鹿、山口・徳山、長崎・宮之浦など全国14会場の予選勝ち上がりの48選手(シード、がまかつ推薦を含む)が参加、栄えあるG杯を目指して釣技を競った。8日午後の決勝戦は一昨年優勝の沖永選手と地元広島でライバルの石田啓二選手(38=家島)が2時間対戦。沖のかけ下がりをうまく攻めた沖永選手が前、後半戦合わせて2匹仕留め、下津井沖のチヌに挑戦して4年目で2度目のG杯を獲得した。石田選手は終了7分前に痛恨のバラシが痛かった。3位には昨年2位の波多瑞紀選手(35=シード)が入った。なお昨年、史上初の通算4度目優勝の南康史選手(46=シード)は予選落ち。また、今年G杯アユで優勝し、初の同じ年の異魚種優勝が期待された山本雅弘選手(31=徳山 II)は決勝リーグで敗れた。

下津井のチヌに挑戦すること4度目
複雑な流れを攻略した集中力

南選手 顔写真

「下津井で勝てました。自分としては価値のある勝利です」。沖永選手は言葉ひとつひとつをかみしめるように話した。
ホームグラウンドの芸予諸島(広島県)とはまた違った複雑な流れの下津井沖開催のG杯チヌに挑戦して4度目。
これまでも「何とか釣りたい」一心で戦ってきたが「複雑な(潮の)流れ」に翻弄(ほんろう)され続けてきた。その間、第31回大会(岡山・牛窓)で2位、翌第32回大会(同)優勝の好成績を収めながらも下津井沖のチヌには嫌われ続けた。
今年も潮流に加え「大会日程に合わせるメンタル面の調整が難しい。気張っても気を緩めてもいいことがない」。わずかな迷いを残しながらも「決勝へ上がったら勝ち負け関係なく魚を釣ろう」の開き直りとも思える気迫で2日間、コンセントレーションを途切れさせることなく戦った。予選リーグ2勝2分け、決勝リーグも2勝1分けと負けなし。
「弁天島の南」で行われた決勝戦。相手は「互いに手の内を知り尽くした」地元の広島では仲間でライバルの石田選手。気を緩めることなく「魚を釣ることに専念し」見事2匹タモに収め、タイムアップと同時に「釣れてよかった」素直につぶやいた。
沖永選手のこだわりに4年前から使い続ける棒ウキがある。地元の釣りの名手から「棒ウキはいいよ。いろんなことを教えてくれる」と勧められ「1個300円ぐらいのから使い始めた」。当然、ドングリに比べ使い勝手は悪く、しんどいときもあったが「情報量の多さ」を信じて我慢して使い続け、「タテの誘いや、いま自分が何をしているか、刺しエサのあるなしなどウキを見て伝わってくる情報が分かる」ほどになった。
決勝リーグでも流れやエサ取りの種類によってトップを交換するなど、棒ウキが伝えてくれる情報を見逃さず、優勝に結び付けた。「棒ウキは奥が深いので研究し、ドングリのように使いこなせたらもっとチヌが釣れると思います」。
台頭著しい広島勢の中にあって、同年代や若手らから来年へ向けて大きな期待がかかる。「また同じメンバーで戦うのですかね。技術はみんな持っているので、後は精神面ですかね」。メンタル面をさらに強化し、棒ウキを味方に「悪あがきをしたいです」と、連覇実現へ夢をつなぐ。

コントロール性、扱いやすさ、振り抜け抜群!
竿のパワーで魚を浮かす
「自分の手の延長のような操作性」
がま磯 チヌ競技スペシャルIII 0.6号 5.3m

この竿は「第32回大会」(岡山・牛窓)で優勝したときも使った。初代からずっと使っていますが、振り込みをしたときのコントロール性がよく、扱いやすさ、振り抜けの良さは申し分ないです。今回も迷わずに「チヌ競技スペシャルIII 0.6号」を選びました。
複雑な潮の動きをする下津井沖や芸予諸島では、流れやポイントによって重い仕掛け、軽い仕掛けと使い分けるが、この竿は状況に応じて確実に狙い通りの所へ打ち込めます。予選リーグで48.5cmの良型を釣ったときもすーっと胴に乗って、あとは竿のパワーでゆっくり魚を浮かせてくれます。
今回使ってみて、改めて自分の手の延長ともいえるほど扱いやすい抜群の竿です。これからも大事に使っていきたいです。

エサ持ち良くバラシにくい!
ふかせチヌ(白)1号

普段から小バリを使うことが多く、今大会では2種類のハリを使いました。
まず「ふかせチヌ(白)」は、軽くても強度があって、大型が掛かってもビクともしません。不意の大物でもしっかり捕らえてくれるので安心して使えます。
チヌバリには「ヒネリ」が大切です。いろいろな口の使い方をするチヌには絶対の条件となります。そして「返し」がエサのオキアミをホールドしてくれ、大きなものは尾を切って小さくしてもしっかり刺さり、外れにくいです。もちろん、チヌは水面に顔を見せた後でも暴れることがありますが「返し」があることでバラシも軽減できます。
残念ですが昨年廃盤になり、今は一昨年の優勝時に賞品として頂いたハリを使っています。

「軽い仕掛けで最高のバランスをつくってくれる」
ハリ先鋭くチヌの口元を確実に捕らえるアブミ6号

「アブミ6号」は予選、決勝リーグ、決勝戦と軽い仕掛けで釣るとき使いました。短軸でフカセ釣り対応では1番軽いハリだと思っています。
「6号」を選んだのは、細ハリスを使ったときなど、刺しエサをゆっくり落とせる重さだから、チヌが違和感なく食い込んで来ます。しっかりした「返し」が刺しエサのオキアミなどを外れにくくし、「ヒネリ」もあり、ハリ先も鋭いからチヌの口元を確実に捕らえてくれので、やはりバラシが少ないハリといえます。
細軸なので多少、強度が気になりますが、魚が掛かっても無理やり引っ張らず、軟らかくやりとりすれば何ら問題はありません。軽い仕掛けで釣るときは、最高のバランスをつくってくれます。

【沖永選手 プロフィール】
沖永 吉広(おきなが・よしひろ)
1977年(昭和52年)10月29日生まれ、37歳。広島県世羅郡世羅町在住。自動車板金塗装業。GFG広島支部所属、GFG中国青年部長。チヌ釣り歴17年。ホームグラウンドは芸予諸島。昨年からアユ釣りを始め、芦田川などへ釣行。G杯がま磯(チヌ)選手権は、第31回大会(岡山・牛窓)2位、同32回大会(同)優勝。

談話

2位・石田啓二選手の話
予選から1試合1匹を目標にして、運と勢いだけで決勝戦に出た。一生に一度あるかないかのチャンスだったが、決勝戦は昨年の大会や今回の下見でも上がったことのない磯で、バラシてしまった。下津井沖は潮の弛み、引かれ潮、浅いポイントの攻め方などホームの芸予諸島と似ているところもあり、普段と同じ釣りをしたつもりだったが、結果は違う自分が出てしまった。残念です。
全国大会3度目で2位は、決して満足していない。地元のチーム戦では沖永選手に負けたことがないのにG杯は勝手が違った。来年は同い年の意地もあるし、(沖永選手を)やっつけます。
3位・波多瑞紀選手の話
予選、決勝リーグを通じて、チヌの時合を見逃さずに釣ったので1匹、1匹の魚に価値があり、満足している。
他の人に比べるとトーナメント出場の経験は浅いのですが、中学生のときからフカセ釣りを始め、G杯にあこがれを持って釣りをしてきました。今年の9月でちょうど20年になります。その節目の年だけに何とか結果を残そうと頑張りました。昨年より順位は下がりましたが、悔しさよりうれしさのほうが大きい。
来年は優勝者、準優勝者がそばにいるので、チャンスと思って二人の釣り方などを見て、大会で恥をかかないように頑張りたい。
岩本敬昭審査委員長の話
総体的にチヌの型がよく、磯によって好釣果も出ていい結果が出せた。優勝した沖永選手をはじめ今回は広島の若手の台頭が目立った。3位の波多選手も昨年と違い今回は余裕を持って釣っていた。上位3選手は普段から一緒に釣行する友人同士で、釣り方や攻め方などみんな隠さないで教え合う。まきエサを作るとき水をビーカーで計って入れるなど研究熱心で、最先端の釣りを目指している。その結果が成績に結びついたと思う。今の広島勢に太刀打ちできるところはないだろう。
これで17回連続して中国地域の選手が優勝している。他にもチヌの濃い地域もあり、技術の伝承や向上していくためにもG杯の予選に挑戦し、本大会で頂点を目指してほしい。

決勝戦 2名

順位No.氏名地区重量(g)枚数
優勝16沖永吉広シード14002
準優勝43石田啓二家島00

3位決定戦

順位No.氏名地区重量(g)枚数
3位37波多瑞紀シード00
4位19石丸敏文若狭大島Ⅰ00

※三位決定戦はともに釣果無しのため、決勝リーグの成績により第三位を決定致しました。

決勝リーグ戦結果

【1組】
No.氏名 1234結果
1波多瑞紀
シード
勝敗 ×2-1-0
ポイント 2101022
重量 1140124012403620
2沖永吉広
シード
勝敗 2-0-1
ポイント10 10323
重量4520 6300010820
3山本雅弘
徳山Ⅱ
勝敗× 0-2-1
ポイント02 35
重量03100 03100
4森下昭道
尾鷲
勝敗 0-1-2
ポイント033 6
重量000 0
【2組】
No.氏名 5678結果
5三井宏志
若狭大島Ⅰ
勝敗 ×1-1-1
ポイント 310215
重量 0258012603840
6石丸敏文
若狭大島Ⅰ
勝敗 ×1-1-1
ポイント3 10215
重量0 92031004020
7山井真司
徳山Ⅱ
勝敗 0-3-0
ポイント00 00
重量00 00
8石田啓二
家島
勝敗 3-0-0
ポイント101010 30
重量136040001160 6520

予選リーグ戦結果

【1組】
No.氏名 123456結果
1加賀江武
宮之浦
勝敗  1-2-1
ポイント 10300 13
重量 1480000 1480
2岩本芳典
尾鷲
勝敗  1-2-1
ポイント0 03 1013
重量0 00 11801180
3山井真司
徳山Ⅱ
勝敗  2-0-2
ポイント310  10326
重量01220  153002750
4森 真也
男鹿
勝敗  2-0-2
ポイント103  10326
重量7800  176002540
5重見正人
蒲生田
勝敗  2-2-0
ポイント10 00 1020
重量1380 00 12602640
6島田敏幸
若狭大島Ⅱ
勝敗  0-2-2
ポイント 0330 6
重量 0000 0
【2組】
No.氏名 789101112結果
7岩瀬 洋
茅ヶ崎
勝敗  0-2-2
ポイント 3003 6
重量 0000 0
8柳川哲司
若狭大島Ⅰ
勝敗  2-1-1
ポイント3 1010 023
重量0 23001220 03520
9小嶋成己
徳山Ⅰ
勝敗×  1-1-2
ポイント102  3318
重量1200780  001980
10喜多元春
蒲生田
勝敗×  1-3-0
ポイント102  0012
重量8401000  001840
11南 康史
シード
勝敗  1-0-3
ポイント3 310 319
重量0 01840 01840
12森下昭道
尾鷲
勝敗  2-0-2
ポイント 103103 26
重量 92006600 1580
【3組】
No.氏名 131415161718結果
13前西喜弘
がまかつ推薦
勝敗  1-1-2
ポイント 03310 16
重量 0001400 1400
14中西 毅
シード
勝敗 × ×1-2-1
ポイント10 32 217
重量720 01280 38205820
15工藤政博
茅ヶ崎
勝敗  1-0-3
ポイント33  10319
重量00  7400740
16沖永吉広
シード
勝敗  2-0-2
ポイント310  10326
重量02960  268005640
17石郷克典
男鹿
勝敗  0-3-1
ポイント0 00 33
重量0 00 00
18岡本謙二
牛窓
勝敗  1-0-3
ポイント 10333 19
重量 4920000 4920
【4組】
No.氏名 192021222324結果
19石丸敏文
若狭大島Ⅰ
勝敗  2-0-2
ポイント 310103 26
重量 0146023400 3800
20延原宏一
家島
勝敗  0-1-3
ポイント3 30 39
重量0 00 00
21森岡孝章
徳山Ⅱ
勝敗  0-1-3
ポイント03  339
重量00  000
22泉田 勝
若狭大島Ⅱ
勝敗  ×2-2-0
ポイント010  10222
重量01420  228022405940
23酒井 亮
今治沖Ⅰ
勝敗  0-1-3
ポイント3 30 39
重量0 00 00
24藤井孝男
宮之浦
勝敗  1-0-3
ポイント 33103 19
重量 0027000 2700
【5組】
No.氏名 252627282930結果
25久保野孝太郎
がまかつ推薦
勝敗  1-3-0
ポイント 01000 10
重量 094000 940
26堀之内久晃
尾鷲
勝敗  T.O.1-1-1
ポイント10 03 13
重量1300 00 1300
27三井宏志
若狭大島Ⅰ
勝敗  2-1-1
ポイント010  31023
重量01100  012802380
28猪熊博之
がまかつ推薦
勝敗  2-1-1
ポイント103  10023
重量9200  122002140
29高 弘幸
今治沖Ⅱ
勝敗 × 1-1-2
ポイント10 32 318
重量1780 0900 02680
30丸山 晃
家島
勝敗  1-1-2
ポイント 30103 16
重量 0011600 1160
【6組】
No.氏名 313233343536結果
31海野徹也
今治沖Ⅱ
勝敗 × 1-2-1
ポイント 32010 15
重量 0134001420 2760
32山本雅弘
徳山Ⅱ
勝敗  3-0-1
ポイント3 1010 1033
重量0 10601600 24405100
33石本正幸
宮之浦
勝敗  2-1-1
ポイント100  10323
重量14600  82002280
34長瀬直彦
蒲生田
勝敗  1-2-1
ポイント100  3013
重量15400  001540
35西川一仁
尾鷲
勝敗  0-2-2
ポイント0 03 36
重量0 00 00
36福田成美
若狭大島Ⅱ
勝敗 × 1-1-2
ポイント 23103 18
重量 940012000 2140
【8組】
No.氏名 373839404142結果
37波多瑞紀
シード
勝敗  2-0-2
ポイント 101033 26
重量 1480256000 4040
38三宅 悟
徳山Ⅰ
勝敗  0-1-3
ポイント0 33 39
重量0 00 00
39藤井信行
徳山Ⅰ
勝敗×  0-1-3
ポイント23  3311
重量16800  001680
40中嶋孝治
牛窓
勝敗  ×0-1-3
ポイント33  2311
重量00  8600860
41藤原誠太
宮之浦
勝敗  1-0-3
ポイント3 310 319
重量0 02000 02000
42原田 満
男鹿
勝敗  0-0-4
ポイント 3333 12
重量 0000 0
【8組】
No.氏名 434445464748結果
43石田啓二
家島
勝敗  2-0-2
ポイント 310310 26
重量 07600920 1680
44石井益史
家島
勝敗  0-0-4

ポイント
3 33 312
重量0 00 00
45大塚和裕
富浦
勝敗  0-1-3
ポイント03  339
重量00  000
46久保河内慶
宮之浦
勝敗  0-1-3
ポイント33  039
重量00  000
47秦 動士
今治沖Ⅰ
勝敗  1-2-1
ポイント0 310 013
重量0 01260 01260
48宮野高貴
牛窓
勝敗  1-0-3
ポイント 33310 19
重量 0001960 1960

※敬称略

表の見方

 
勝敗
ポイント
重量(g)
  • ☆チヌを釣って勝った場合=勝敗欄○印で10ポイント
  • ☆チヌを釣って負けた場合=勝敗欄×印で2ポイント
  • ☆チヌを釣って引き分けた場合=勝敗欄△印で5ポイント
  • ☆チヌの釣果なしで引分けた場合=勝敗欄▲印で3ポイント
  • ☆チヌの釣果なし負けた場合=勝敗欄≠印で0ポイント

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