GAMAKATSU FISHING GEAR CATALOG 2024_竿
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 いまや日本に流通する多くの釣り竿が海外製という時代になった。その時代において、がまかつはメイドインジャパンを主軸としたものづくりにこだわっている。 釣り竿の大事なファクターの1つである「調子」という要素は、設計者の力学計算等による科学的な側面とフィールドテスターの熟練した釣技や蓄積された経験という数値化しにくいものが融合して完成する。そうしてできた素管を1本の釣り竿に仕上げていく。工業製品でありながら、その工程には熟練したニッポンの職人が携わっている。手作業によって込められる想いが、やがて1本の釣り竿として形を成す。例えば、アテンダーⅢが完成するまでの工程数は実に数百にも及ぶ。「まるでがまかつの竿は工芸品のようだ」といわれることがある。これほど科学が発達し、あらゆる開発・分析の技術が整った今もなお、がまかつのものづくりの根幹には『経験と勘に基づいたロジック』が根付いている。釣り師の感性に訴えかける何かががまかつの竿にはある。しかし、その生命とも呼ぶべき『何か』が、どの瞬間に宿るのかは解明されてはいない。 ただ、その『何か』が釣り師のどこまでも高い欲求を高次元でクリアする■であることに違いはない。利益だけを追求するのではなく、至高のものづくりを目指さなければならない。故にがまかつの竿作りはニッポンの職人の手にゆだねられるのである。2

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