軽くエギを押した一瞬の重みを感じることができる。今まではぼんやりとモヤがかかり、気付けなかった海中からのシグナルが、かつて体感したことのない圧倒的情報量で、クリアに、はっきりと手元まで伝わる。異次元の感度の世界を、ぜひ味わっていただきたい。 例えば、手に1㎏のオモリを持った状態で、さらに1円玉を乗せたとしよう。その1gの変化を捉えることは、なかなか難しい。今度は手に何も持たずに1円玉を乗せれば、重さを感じることは容易だろう。そのオモリが竿というわけだ。EGXアルティメイトの軽さがもたらすものは、そういうことなのだ。 ラインナップは全4機種で、すべてソリッドティップを搭載。これも感度を追い求めてのこと。ソリッドは、実際にやってみるとわかるが、ラインメンディングがやりやすく、ラインやエギのポジションを、つねに感度を活かせる状態に持ち込みやすい。つまり操作性の高さは感度にも繋がるというわけだ。 だが一方で、超軽量ゆえ、強度を不安視する声もあるかもしれない。メインマテリアルはTORAYCA®M40Xという弾性率40tのオールチタンガイド。ティップセクションにLDB、バットセクションはトルザイトリングKガイドを採用。糸絡みを軽減しつつ、キャストもシャクリでも、ブレのないシャープな振り心地を実現。83エギングロッド界最軽量クラスの60g台達成。この軽さはもはや脅威!そして異次元の感度の世界をとくと味わっていただきたい 自重60g台のエギングロッド。世界最軽量クラスの驚異の軽さを誇る。 だが、実は軽さそのものを目指したわけではなかった。われわれが追い求めたのは「究極(アルティメイト)な感度」。そのために余計なものを削ぎ落した副産物として、この軽さになったというわけだ。 究極の感度とは、どういうレベルか? 例えば、スナップとエギがカチカチと擦れる音が、手元まで響いてくる。着底した場所が岩なのか砂なのか海藻なのか、当たり前のように分かる。警戒状態のイカが触腕でエギングロッドの
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