久保野孝太郎(くぼの・こうたろう)
1969 年生まれ。がまかつフィールドテスター。関東勢初のG 杯グレ優勝を果たしたほか、G 杯チヌでも準優勝とトーナメントシーンで輝かしい戦績を残し、全国の磯を舞台に活躍。
神奈川県真鶴半島②
ちゃんとしていますか?道糸のダメージチェック
今回竿を出したカワウソは、釣り座によってはハエ根や竿下に頭を出したハナレ岩が非常に厄介。道糸管理を怠ったり不用意に糸フケを出してしまうと、それらの障害物に道糸を取られてしまうことがしばしばです。取材当日のように、向かい風が強くなったり、潮が大きく引いた頃合いは特にそういったトラブルが起こりやすくなるものです。
ウキフカセ釣りでは「傷の入ったハリスはすぐに交換しないとバラシの元」とよく言われますが、これは道糸についても同じです。根掛かりなどを外す際、道糸は釣り人が思う以上の負荷や擦れに見舞われています。それを放置しておくと、魚を取り逃すだけでなくウキまで失ってしまう可能性が大。ハリスを交換する際は、同時に道糸をチェックする癖をつけておき、適宜切りながら使いましょう。
なぜこんな初歩的なアドバイスをしたかって? 今回の取材中に私がこれをヤラかしたからです。根掛かりを外した後に道糸をチェックせず、その後に掛かった良型魚らしきアタリで「バツン!」と高切れ……。周囲の視線、特に記者の視線が冷たかったことを数日経った今でも思い出します。