久保野孝太郎(くぼの・こうたろう)
1969 年生まれ。がまかつフィールドテスター。関東勢初のG 杯グレ優勝を果たしたほか、G 杯チヌでも準優勝とトーナメントシーンで輝かしい戦績を残し、全国の磯を舞台に活躍。
久保野さんのスタメンと使いこなしが知りたい①-1
メインフックは高汎用 サブには明確な特徴を
まずは私が普段口太グレを狙う際のハリセレクトを示して考え方を説明していきます。現在のメインフックは『G-HARD V2 セレクトグレ(以下『セレクトグレ』表記)』です。
前号でも簡単に紹介しましたが、このハリは4、5号が口太狙いに、7、8号が尾長狙いにというように号数ごとに用途が明確化され、それぞれに最適な形状や設計が採用されています。普段の口太狙いでは5号を基本とし、食いが渋ければ4号に結び替えます。
ハリを小さく、軽くするほど魚の食い込みはよくなりますから、どうしても食わないときにはその方向性で仕掛けに手を加えていきます。
『 セレクトグレ』4号でも状況が好転しない場合は、下図、口太狙いでの仕掛け使い実例内②③のようにハリスをワンランク落とす過程を経て「ファイングレ』4号にチェンジします。同じ4号でもハリの線径が細くなり、自重も軽くなるので食い込みやすさがアップします。ただし、線径を細くすることは強度面で犠牲を伴いますから、その点は認識しておく必要があります。前々回に解説した「タックルバランス」がまさにこれ。軽くて食い込みのよいハリを使っても、ハリスとのバランスが取れていないとハリに負担が集中して取り込めない可能性が高くなります。いくら魚を掛けても取り込めないのでは意味がありませんから、面倒がらずに適正なバランスで仕掛けを組みましょう。
『 TKO』は長年愛用の定番フックです。ベーシックな形状で汎用性が高く、尾長狙いにも使用可能。いざというときに備え、パッケージのままポケットに忍ばせています。
種類が豊富すぎてベテランでもセレクトに悩む人が多いのがハリ。ここでは久保野さんの実例を紹介しつつ、ハリ選びのヒントを説明していこう
久保野さんのホームグラウンドである伊豆半島では「40㎝の口太グレ」を想定してタックル全体のバランスを組むことが多い。ハリ選びもその前提に沿ったものになる
久保野さんが実際に持ち込むハリケース。メインフックは『セレクトグレ』と『ファイングレ』の2種類。左下の小間から小さい順に収納されている
この記事は磯・投げ情報10月号の記事を再編集し掲載しております。