久保野孝太郎(くぼの・こうたろう)
1969 年生まれ。がまかつフィールドテスター。関東勢初のG 杯グレ優勝を果たしたほか、G 杯チヌでも準優勝とトーナメントシーンで輝かしい戦績を残し、全国の磯を舞台に活躍。
実釣で繰り出した久保野の一手②
困ったときの必釣の手!「細ハリス」×「軽量バリ」
今回の実釣取材では、これまで連載内で解説してきた内容がいくつもあてはまったように思います。特に最後に釣れた38.5㎝は、第2回で解説した「タックルバランス」、第4回で解説した「ハリを中心とした仕掛け使い」の内容が完全にあてはまった釣果でした。「食いが渋い」→「ハリス・ハリを細く・軽く」と考えるのはグレ釣りの定石ですが、これが躊躇なく実行に移せるのもタックルバランスがちゃんと取れているからです。ハリの掛かり具合を見てもわかるように、魚の食い気がそこまで高かったとは思えません。自己満足かもしれませんが、この釣果は「食わせるための仕掛けを結んだこと」「タックル全体の強度バランスが取れていたこと」によって実現したと確信しています。
今回の使用したのは伊豆半島釣行での基本タックル。竿は『がま磯デニオス125-50』。ハリスは1.5号をメインに食いが渋いときは1.25号を結ぶ。ハリはオールマイティな『セレクトグレ』4,5号とシビアな状況で高効果の『ファイングレ』がスタメンフック
値千金の1尾は38.5㎝の良型口太!コッパ猛攻から一転して訪れた食い渋りの状況を「細ハリス+軽量バリ」の組み合わせで狙いどおりに攻略。久保野さんにとっても会心の釣果となった
取り込んだグレの口元を見ると、ハリ掛かりはまさにクチビル1枚。この掛かり方こそ軽量バリの真価と言える
最後に竿を曲げてくれたのは25㎝弱のシマアジ。「メジナよりコイツのほうがうれしいかも。だって旨いじゃん! 」
この記事は磯・投げ情報12月号の記事を再編集し掲載しております。